新居を考えて、土地を探す時に、1番関心を持つのが、その土地の周辺環境やアクセスです。その土地の土壌の質や道路との高さなどについて、考えが及ぶことは少ないようです。多くの場合、土地の見える部分の表層だけは客土されていることが多く、その下に隠れた土壌までは窺い知ることはできません。その上、土地などを見学するのは、多くの場合、晴れた日の昼間の限られた時間ですから、土地の排水や土壌の様子まで分かることはありません。また、素人には、調べる術もありません。
私の友人が土地を見学した時、自分達が希望していた地域に、希望していた広さの土地が見つかったということで、ラッキーだと思いました。価格も予算より安かったので、購入するという方向で、動きましたが、1つだけ気になったことがありました。隣家と接している土地の北側、東側、南側の境界周辺にドクダミやユキノシタが生えていました。これらの植物は、半日陰の比較的湿度の高い土地に生えることが多いので、土壌の排水や湿度が心配になりました。そこで、終日雨が降った次の日の夕方に、土地の様子を見に行きました。1日以上経っているのに、案の定、ドクダミなどが生えている部分に雨水がたまっていました。
そこで、住まいを新築する前に、土壌を調査してもらい、その結果、土地の表面の土を50㎝ほど取り除き、排水の良い土と入れ替えました。土自体の排水が悪いことで、雨水がたまりますと、どうしても、土壌自体の湿度が高くなってしまいます。それが、将来、住まいにも大きく影響を与えていく可能性も大きいです。今回の工事で、思わぬ費用が掛かりましたが、どんな立派な住まいを新築しても、それを支える土壌が問題ありでは深刻な事態になりかねません。未来への安心の投資だと思いました。