住まいを建てる時、主婦の最大の興味はキッチンです。しかし、具体的に希望を聞くと、案外曖昧です。多くの場合、システムキッチンの型に対する希望までです。それも、実際の使い勝手を試してというよりも、パンフレットなどのイメージです。
例えば、コンロですが、ガスコンロやIHクッキングヒーターの選択肢があります。安全面で言うと、炎が出ない分、IHの方が、高齢者などの衣服への引火を防ぐことができます。油火災の面から考えると、少し、誤解があります。私もその一人でした。先日、IHにしたとき、てんぷらに使用する鍋や使用方法を説明していただきました。正しい使用法をしていないと、自動停止するためのセンサーが作動せず、そのまま油は熱せられ、約370℃になると、IHでも自然発火します。反対に、高性能のSiセンサ―ガスコンロでは、油が250℃になった時点で、自動消火します。さらに、よく言われる火力は、ガスコンロに軍配が上がります。また、ガスコンロは色々な調理方法に対応します。炙りや鍋ふりはガスコンロが得意な調理方法です。安全だからと、購入しましたが、やはり、先入観でした。しかし、よく考えると、天婦羅をすることは、めったにありませんし、コンロを離れる時は消すという習慣が身ついています。それよりも、衣服への引火の可能性がはるかに高いのです。それに、夏にキッチンが高温になるので、炎のでないIHの方が助かります。やはり、私には、IHの方が向いている気がします。
私の選択は、偶然にも一番良い選択になりましたが、先入観や営業マンのセールストークだけで、判断してはいけないということが分かりました。キッチンを考える時、全体で考えるのでなく、道具や配置などをよく検証して、自分に最適なキッチンを考えていきましょう。